こむずかしい解説はない不動産建設業界の小話

普通の話過ぎて、意外と口に出さない業界のあれこれ

建築ラッシュ?

2023年晩秋。住んでる周りでも、ちょっと郊外の奥にある実家の周りでも、はたまた東京にちょっと近づいた人気のエリアでも、あちこちで建築中の物件を見かけます。

株価上昇とか言ってるけど、庶民レベルで見れば物価上昇でどっちかって言うと懐事情は大変な感じ。(←私だけ?w)

 2年半くらい前、「駐車場の振込先を変更してほしい」と言う申し出が管理会社から連絡がありました。今まで地主さんの個人口座に振り込んでいたのですが、亡くなられて口座凍結されてるので管理会社の口座へ変更して欲しいと。その地主さん、この近辺(埼玉の主要駅周辺)ではかなりの地主さん、だと思う。あちこちに同名字のマンション、アパート、駐車場があって、本家(らしき)建物の周りは家庭菜園に貸し出してる畑やら、休耕地があったりしていたわけです。駅徒歩圏でこの資産、デベロッパーが狙ってないわきゃないなと以前から思ってましたよ。

 で、管理会社の振込先変更の連絡です。「相続始まるな」と思ってた矢先、広めの休耕地は16棟の戸建分譲地、家庭菜園は解約され21戸の賃貸マンション、本家のお屋敷の建て替え、あっと言う間に近くで見かけるものだけでもこんな感じに変貌してしまいました。そりゃそうだよね。。。相続税大変だもの。幸い借りてる駐車場は現状のままでした。

 

 他にも、すぐ裏の通りの雨漏りやら隙間風やら大丈夫かなとびっくりするほどヤバイ平屋に住んでた一人暮らしのおじいさん。いつもエルメスのトートバックを下げて、毎日図書館へ歩いてく姿を見かけてたのですが、最近見かけないなと思ってたら、パパーっと解体されたかと思ったら大きなお屋敷が建って、見知らぬご夫婦がお引越しされてました。

 

 その隣は、犬の散歩をしていると「可愛いね~」と声をかけてくれたおばあちゃん、この方もいつの間にか見かけなくなったと思ったら、更地にされて2棟の分譲地になってたし、更にその3軒先の理容室をやってたおばあちゃん。こちらも犬の散歩で声をかけてくれる方だったんだけど、やっぱり最近見かけないと思ってたらお店が解体されて新築建てて販売されてました。

 

 このせいぜい1km四方の中で他にもまだまだ建築中の物件があるのです。以前から常にどこかで工事をしているようなところではあったのですが、この新築ラッシュは異常ですよ。

 数か月前、車の買い替えで車庫証明を貰いに管理会社にアポ取ろうと電話したら、中々繋がらない。社長一人で地場の賃貸物件や駐車場の管理しかほぼしていないところで、特に連絡が取りにくいわけではないのです。で、つながらなかった理由がお彼岸だったので墓参りに行ってたらしいのです。それも、管理している地主さん達が亡くなられて。その様子からすると、相当数だったようです。

 確かに、超過死亡が劇的に多いようなので、そういったことがこのような見える形で表れてるのかなとしんみり思うのです。